エジプトの観光名所「アブシンベル神殿」に現地ツアー会社を手配して、早朝04:00出発の弾丸日帰りツアーに参加してきました。本記事ではアブシンベル神殿ツアーの内容は勿論、チケットの購入方法やツアーの予約方法、前泊にお勧めホテルなど、アブシンベル神殿に関する情報を一挙ご紹介します!
エジプトの昼間はとても暑いので、早朝ツアーで朝の早い時間帯に見学するのがお勧めです!
- 「アブシンベル神殿」への行き方が分かる!
- 「アブシンベル神殿」ツアーの予約方法と準備が分かる!
- 「アブシンベル神殿」ツアー当日の流れが分かる!
- 「アブシンベル神殿」の見どころが分かる!
アブシンベル神殿の基本情報
エジプトの有名観光スポット、アブシンベル神殿。紀元前1260年頃に当時のファラオ・ラムセス2世によってつくられた大規模な岩窟神殿となります。この神殿自体の歴史もさることながら、アブシンベル神殿を一躍有名観光スポットに引き立てたのは、ユネスコによる移設工事でしょう。
アスワンにダム(現在のアスワン・ハイ・ダム)の建築計画が持ち上がった際に、アブシンベル神殿はダムの中に水没する可能性がありました。そんななか人類共通の歴史的な遺産を守ろうとして、ユネスコが各国に資金援助を呼びかけ、アブシンベル神殿は高台に引っ越すことができたのです。これがのちの世界遺産につながっていきます。
移設時にはアブシンベル神殿を細かくブロック状に切り刻み、ひとつひとつ移動させて再度組み立てられました。実際に遺跡を見てみるとところどころ薄い線のような切られた跡も見ることができます。
遺跡名 | アブシンベル神殿 |
住所 | エジプト 〒1211501 Aswan Governorate, Abu Simbel |
電話番号 | +20222617304 |
公式サイト | http://www.sis.gov.eg/En/Story.aspx?sid=1200 |
営業時間 | 05:00~18:00(現地チケット売り場の表記は06:00~17:00) |
アブシンベル神殿への行き方
早速ですが、アブシンベル神殿はエジプトの首都カイロから遠く離れた都市にあります。隣国スーダンとの国境沿といっても過言ではないほど南に位置しているのが、アブシンベル神殿なのです。
エジプト旅行の玄関口として、首都カイロに向かう方がほとんどだと思いますし、かく言う私もまずはカイロに滞在したので、カイロからブシンベル神殿に行く方法をご紹介します!主に3つあります。
- カイロ~アスワン周遊ツアーを利用する
- カイロから飛行機でアスワンへ行き、その後アブシンベルへ飛行機で日帰り
- アスワンに滞在し、現地ツアーを利用する
最も一般的な方法としては旅行会社のツアーでアブシンベル神殿も組み込まれているプランを選択することです。添乗員付ツアーであれば、交通機関の手配などもお任せで案内していただくことができ、手軽にアブシンベル神殿を観光することができます。また、カイロ~アスワンをナイル川に沿って船で数日ずつ周遊するツアープランもよいかもしれません。
しかし、ツアーの場合は時間の融通が利かなかったり、そもそもお休みの日数や日付の都合が合わなかったり、といった方も多くいらっしゃるかと思います。その場合は2,3のパターンの出番です。
私たちはアスワンに宿泊し、現地ツアーを利用する方法を選びました。この方法は多くのガイドブックでも主流として紹介されており、実際に経験してみてとてもおすすめです。飛行機を乗り継いでアブシンベルに行く方法やアスワンに滞在せず弾丸で向かう方法もありますが、飛行機の本数も少なく赤道付近のエジプトの気候を考えると無理は禁物です。
実際にカイロからアスワン、アスワンからカイロに使った航空便とスケジュールは下記です!飛行機の時間帯選択の際の参考になれば幸いです。
- 08:45カイロCAI
↓エジプト航空147(1h15m)
- 10:00アスワンASW
- 終日アスワン滞在
詳細はこちらのブログをご参照ください。
この間の、早朝~昼過ぎにかけて弾丸日帰りアブシンベル神殿ツアーがあります!!
- 19:35アスワンASW
↓エジプト航空285(1h20m)
- 20:55カイロCAI
アブシンベル神殿現地ツアーの予約と準備
出発前に現地ツアーを事前予約しました。GetYourGuideを利用して予約し、費用は大人二人で〇円でした。ツアー業者はNicetoursという会社でした。
事前にWhatsAppをスマートフォンにダウンロードしておくことをおすすめします。日本ではあまりなじみがないかもしれませんが、電話番号で登録するチャットサービスで、LINEのようなものです。前日にGetYourGuide経由で連絡が来るので、WhatsAppでホテル・部屋番号・パスポート写真を送る必要があります。これはドライバーが参加者を認識するために使われるようです。
私たちはツアーガイドなしのプランを選びましたが、ツアー会社の好意でガイド付きになりました。ただし、レビューを見る限り、ガイド付きは特別ではないのかもしれません。
アブシンベル神殿現地ツアー当日の流れ
送迎
早朝04:00、早起きして準備してホテル前にて待ち合わせでしたが、なかなか送迎の車が到着しませんでした。WhatsAppで連絡したところ、道路状況で遅れているとのことで、数分後無事送迎のワゴンが到着しました。その後いくつかのホテルを回り、同じツアーに参加するお客さんをピックアップしていきました。
ツアーは朝4時に出発し、14時に戻るプランで、片道3~4時間バンに乗ります。私たちを含めて7人が参加し、全員同じバンに乗りました。車内はエアコンが効いており快適で、内装も清潔でした。
途中休憩
途中で休憩があり、休憩所のトイレは有料(1回10EGP)で、普通のトイレでした。ガイドブックどおりに1EGPを渡したところ、安すぎると言われたので、エジプシャンポンドの価値の下落を感じました。
チケット購入
アブシンベル神殿に到着すると、ツアーガイドが待っており、チケット売り場まで案内してくれました。
チケット売り場は窓口で対面で購入する形式でした。ツアーによっては予めチケットが含まれているものもありますが、今回参加したツアーは現地で自分たちでチケットを購入するタイプでした。
今回はアブシンベル神殿のみのVisitorパス615EGP(≒2,000円)を購入。支払いはクレジットカードのみなのでご注意ください。むしろ便利ですね!また、スマホでの写真撮影は追加料金不要です。
朝6:00からオープンしていますが、ツアー客で賑わっていました!
アブシンベル神殿までの案内と説明
その後、アブシンベル神殿の歴史として、主にダム建設に伴う危機からユネスコの発端となる遺跡の移設工事について、ガイドから解説がありました。そして、60分間の自由時間で各自でなかを見学する形となります。
入り口からアブシンベル神殿まで3分程度歩きますが、青々とした湖?が広がっていてよい眺めでした。
そして、見えてきたのがアブシンベル神殿です!ここからはアブシンベル神殿の見どころをひとつずつご紹介していきますね。
アブシンベル神殿のみどころ
アブシンベル神殿は前述の通り、紀元前1260年頃に古代エジプトを代表する王、ラムセス2世によって建築された神殿になります。まずはじめに視界に入ってくるのは、ラムセス2世自身を祀った大神殿で、岩をくりぬいて作られた岩窟神殿遺跡となります。
大神殿で最も目につくのは4体の巨象であり、これらはすべてラムセス2世なんです。左から順に青年期~老年期まで並んでいるらしく、確かに一体一体顔の表情が違うことが分かります。ほとんど似てますけどねw
ちなみに左から2体目の像は、建設当時の地震の影響により頭部が崩れ落ちてしまったとのこと。移設の際にも、発見当時と同じ頭部が崩れたまま忠実に再現されています。
また、足元には、母や王妃、そして子供たちの像も彫られています。よく見ないとわからないですよね。ある意味実物を見たことで注目できたポイントでした。
入口の上部には太陽神ラーの像も置かれています。
入り口の横には首をつながれたヌビア人の奴隷のレリーフもあります。
そんなレリーフの間を抜けて中に入ると、まずは左右4体ずつ合計8体のまたしてもラムセス2世の像が並ぶ大列柱室があります。
どの像も手を胸の前で交差させており、これはオシリス神のポーズだとか。壁にはヌビア人のとの戦いなど王としての業績を誇る数々の場面が描かれています。
そしてさらに進むと神殿の奥には4体の像がいます。神殿の入り口からまっすぐに入った太陽の日が、右側3体の像だけを照らすように並んでいるとのことです。ただし写真ではライトアップで全部の像が見えるようになっています。一番左は闇の神プタハであり、闇の神ゆえに光が当たらないとか。
また、横にもいくつか側室があり、そちらの壁にも様々な文様や場面が描かれているので必見です。
アブシンベル小神殿の見どころ
そして大神殿の真横には、アブシンベル小神殿があります。こちらはラムセス2世が愛する妻ネフェルタリにささげるために作り上げた神殿です。
こちら6体の像が並んでいますが、左からラムセス2世・ネフェルタリ・ラムセス2世・ラムセス2世・ネフェルタリ・ラムセス2世とネフェルタリをラムセス2世がサンドイッチしています。
内部は同じようにいくつかの部屋があり、壁や天井に文様や絵画が描かれています。
帰りの休憩と解散
アブシンベル神殿の見学が終わると、駐車場までまたガイドが案内してくれます。下記は戻る途中にアブシンベル神殿を後ろから撮影した写真です。小高い丘のような形状になっています。これを切り刻んで移設したとは、すごい技術ですよね。
帰りも行きと同じバンに乗って、まったく同じ休憩スポットに立ち寄って、各自のホテルでおろしてもらえました。
アスワンでの宿泊
私たちはアスワンのモーベンピックホテルに宿泊しました。当初は夕方にカイロへ戻る飛行機だったため、アブシンベル出発前にチェックアウトし、スーツケースを預ける予定でしたが、95ドルを追加で払い、18:00まで部屋に滞在することにしました。アブシンベルで汗だくになり、疲労したので、シャワーを浴びてベッドで休めるのはとてもよかったです。
まとめ★現地ツアーを活用してアブシンベル神殿を堪能!
アブシンベル神殿へのツアーは非常に充実しており、アスワンからの現地ツアーを利用する方法はとても便利で快適でした。アブシンベル神殿は規模が大きく圧巻だったのは勿論、ラムセス2世の巨象のみならず細部の像や壁面に描かれた歴史も堪能することができ、実際に訪れた感動はひとしおでした。ぜひ参考にしてみてください。