【有料化】アヤソフィアの入場方法とチケットの購入方法【トルコ旅行】

アヤソフィア有料化 海外旅行ログ

2024年1月15日よりイスタンブールの必見スポット『アヤソフィア』が有料化されました。厳密にはトルコ国籍を持たない外国人観光客を対象に入場料が発生するようになったとのこと。アヤソフィアの1階部分はモスクとしてイスラム教徒の祈りの場として、そして2階が観光客用となりました。

2024年2月に最新の有料化されたアヤソフィアに実際に訪れてみましたので、入場方法チケットの購入方法アヤソフィアの見どころを一挙ご紹介いたします!アヤソフィアに訪れる際の参考になさってくださいね。

あと1ヵ月強、有料化が遅ければ、無料で見学できたのに・・・

  • 「アヤソフィア」のチケット購入方法が分かる!
  • 「アヤソフィア」への行き方と入場方法が分かる!
  • 「アヤソフィア」の見どころが分かる!

「アヤソフィア」の基本情報

アヤソフィアとは?

アヤソフィア、というよりもトルコ自体の歴史がとても複雑なので、少々端折ってご説明します。

アヤソフィアの外観

アヤソフィアが建てられたのは6世紀でビザンツ帝国時代まで遡ります。世界最大の大聖堂でしたが、1453年のオスマン帝国の制服をきっかけにイスラム教の礼拝施設であるモスクとなりました。そして、トルコが共和制に移行したのが20世紀以降ですが、その後は長らくアヤソフィアは博物館として公開されてきました。しかし、2020年7月にエルドアン大統領の方針により、再びモスクとしてその扱いが変更となりました。

しかし、モスクとして無償で訪れることができることにより、多くの観光客が押し寄せる事態がここ数年続いており、2024年1月より苦肉の策としてモスクとしての扱いを維持しつつも、観光客向けには有償化する対応に踏み切るに至りました。

つまり、結論として、現在はモスクであり観光名所でもある、ということになります。モスクとしての役割しかなかった時代には、キリスト教画の残る2階のギャラリーは非公開だったので、キリスト教時代の貴重な展示も見れるようになったのは嬉しいポイントですね。

アヤソフィアの変遷

アヤソフィアの誕生から現在までの変遷を簡単に年表形式でまとめてみました!これをおさえておくだけでも、アヤソフィアの現地でのぜひ理解が深まるのでぜひご一読ください。

アヤソフィアの変遷
  • 324年
    着工

    ローマ帝国コンスタンティヌス1世が、アヤソフィアの元となる教会を着工。330年にローマからこの地コンスタンティノープルに遷都。その後コンスタンティヌス1世の息子のコンスタンティウスの時代である360年に初代アヤソフィアが完成。

  • 415年
    焼失と再建

    そして404年に大主教を追放する市民デモの騒乱のさなか、聖堂に火が放たれて焼失。熱心なキリスト教徒であったという皇帝テオドシウス2世によってすぐに再建されて、2代目のアヤソフィアが415年に完成。

  • 537年
    3度目の再建により現在の姿へ

    またも市民の暴動により焼け落ちたアヤソフィアであったが、537年に再建を果たし現在の姿に生まれ変わった。しかし、十字軍の侵略により略奪を受けたアヤソフィアは、ビザンチン帝国の衰退とともに荒廃。

    ↑↑↑キリスト教の教会↑↑↑

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    ↓↓↓イスラム教のモスク↓↓↓(1934~2020年:無宗教の博物館)

  • 1453年
    イスラム教のモスクへ改修

    1453年コンスタンティノープルはオスマン帝国皇帝メフメット2世によって征服され、聖堂をイスラム教のモスクとして改修。ミナレット(尖塔)はモスクに改築後に追加されている。

  • 1934年
    無宗教の博物館として公開

    1932年にトルコ共和国初代大統領アタチュルクが政教分離のトルコ共和国を建国。その命令により、モザイク画の復元工事が始まり、1934年アヤソフィアを無宗教の博物館として一般公開。

  • 2020年
    イスラム教寺院に回帰

    2020年5月にコンスタンティノープル征服567年の国家祝賀行事を開催。エルドアン大統領が新たな方針を打ち出し、7月に86年ぶりに博物館からモスクへと回帰。

  • 2024年
    モスクであるが観光客有償化

    増加する観光客への苦肉の策として、モスクとしての扱いを維持しつつも、観光客向けには2階以上からの観覧に区切る形で有償化。

アヤソフィアの基本情報

住所:Sultan Ahmet, Ayasofya Meydanı No:1, 34122 Fatih/İstanbul, トルコ

電話番号:+902125221750

営業時間:09:00~19:30

入館料:€25

※現地訪問時点(2024年2月)の情報です。最新情報は公式サイトなどでご確認ください。

「アヤソフィア」の入場料とチケット購入方法

入場料

外国人観光客の入場料は€25です。8歳以下のお子様は無料となります。23か国語に対応したオーディオガイドも借りることができます。

外国人観光客(アヤソフィア入場料)

一般:€25

8歳以下:無料

※モスクとしての利用は無償

外国人観光客(アヤソフィア入場料+アヤソフィア歴史博物館)

一般:€47.5

8歳以下:無料

チケット
チケット料金
オーディオガイド

また、アヤソフィアの入場+アヤソフィア歴史博物館の入場もセットになった€47.5のチケットも購入可能です。今回は時間の都合上アヤソフィアの入場のみにしました。

その他、ヘッドフォン、スカーフ、着衣のレンタルも有料で行っているようです。

セット券
レンタル

チケット購入場所

トルコ国民用の入り口は正面にあるようですが、観光客はアヤソフィア右手の専用の入り口から入場します。入り口の目の前にチケットオフィスがあります。詳細は次のセクションでご説明しますね。

チケットオフィス

また、身体に不自由を抱えた方向けには、スタッフに申し出ることでトルコ国民用の入り口を使わせてもらうことができるようです。たしかに観光客用のルートは階段などが多かった印象です。

身障者向けの案内

事前購入するなら『kkday』チケットサイトも

ただし、時期や時間帯によってはチケット購入に時間を要することもあります。せっかくの旅行なので有効に時間を使いたい!という方には、少々割高にはなってしまいますがkkdayなど外部のチケットサイトからあらかじめチケット予約しておくのもおすすめです。

ほかにも私が普段利用しているチケットサイトとしては、Klookもおすすめです。どちらも事前決済でき、キャンペーン期間中などは通常のチケットよりも安く購入できることもあるので、チケット購入前は公式サイトとkkday、Klookを見比べたりしています。

「アヤソフィア」の行き方と入場方法

アヤソフィアの最寄り駅は『Sultanahmet駅』になります。アヤソフィアとブルーモスクの間のSultan Ahmet Parkを通ってアヤソフィアに近づいていくと案内板が見えてきます。

案内板

案内板に従って建物向かって右の道を進むと、アヤソフィアのチケットオフィスが現れます。

チケットオフィス

前述のようにアヤソフィアのチケットの購入が完了したら、アヤソフィアの右側面に位置する観光客専用の入り口からチケットを提示して中に入っていきます。

入口

中に入って階段やスロープを通っていくと、2階部分の観光客用の見学エリアにたどり着くことができます。

案内文

「アヤソフィア」の見どころ

アヤソフィアの内観

やはりアヤソフィアの見どころは、その美しい内観が真っ先にあげられます。2階からは1階のモスクのエリアも見渡すことができ、その想像以上の空間の広さは息をのむものがあります。イスラム教とキリスト教の要素が織り交じっている宗教施設として、アヤソフィアは特異なものがありますね。

アヤソフィアの内観

アヤソフィアの後陣

元がキリスト教の教会だったものをモスクとして改修したことによる名残りが、アヤソフィアの特異性として挙げられます。そのひとつが後ろの方の真ん中の半円形の空間で、かつてはキリスト教の祭壇であり、ステンドグラスもいくつかはまっていることが見て取れます。

現在ではステンドグラスの内容もアッラーやムハンマドの名前が記載されていたり、1階部分にはやや右よりにミフラーブというメッカの方向を示す壁龕が設置されています。

後陣

元がキリスト教の施設だから、建物の正面がメッカの方向を向いていないそうです!

アヤソフィアのドーム

ドームにはコーランの文字が描かれています。ちなみにかつてはキリスト教の宗教画が描かれていたそうですよ。それにしてもこんなにも高い壁面にまで、細かな装飾が施されているのは圧巻です。

アヤソフィアのドーム

巨大な円盤

イスラム教時代に設置された円盤は直径7.5mもありとても巨大です。全部で8枚あり、アラビア語で唯一神アッラーや預言者ムハンマドの後継者たちの名前が刻まれています。

円盤

絨毯

博物館だった当時は床は大理石がむき出しのままで教会の面影を残していたとか。その後モスクに改修された際に、礼拝用に絨毯が敷かれました。

絨毯

モザイク画『DEISIS』

もともとはキリスト教の宗教施設なので、2階には宗教画がたくさんあります。だいぶ傷んでしまっていますが、宗教画を間近で眺めることができます。

最も有名な壁画の一つが1260年ごろの作品『DEISIS』で、下部が失われてしまっていますが、立体的なキリストの顔が真ん中に描かれれているのが特徴です。左には聖母マリア、右には洗礼者ヨハネが描かれています。

宗教画

モザイク画『キリストと皇帝コンスタンティヌス9世、皇后ゾエ』

こちらのモザイク画の面白いところは左の皇帝の顔が都度作りなおされているところです。もともとは皇后のゾエの最初の結婚相手ロマノス3世によって寄進されましたが、ゾエは再婚を繰り返し、その都度皇帝の顔の部分は作り直されたそうです。現在見ることができるのは、最後の結婚相手のコンスタンティヌス9世の顔となります。

キリストと皇帝コンスタンティヌス9世、皇后ゾエ

モザイク画『聖母子と皇帝ヨハネス2世コムネノス、皇后イリニ』

12世紀に作成亜sれ多コンスタンティノープルに残る唯一のモザイク画です。先ほどのモザイク画のすぐ近くにあるので、レイアウトについて影響を受けていることがよくわかります。

聖母子と皇帝ヨハネス2世コムネノス、皇后イリニ

隠れ聖母マリアとキリスト

表向きはイスラム教の宗教施設の為、聖母マリアとキリストの姿が描かれた宗教画はカーテンで覆われて見えなくなっています。2階のギャラリーの一部からのぞき込むような形でキリストの姿を拝見することができるので、必見のスポットになっています。

聖母マリア

エンリコ・ダンドロの墓

モザイク画DEISISの向かい側の床面には、気づかずに見落としがちなポイントがあります。それがこの第4次十字軍のリーダーであったエンリコ・ダンドロの墓です。アヤソフィアは実は1453年に征服される前にも、一時的に征服された時期がありそれが第4次十字軍によるものでした。エンリコ・ダンドロはその指揮をとっており、その後コンスタンティノープルにて没したため、アヤソフィアにて埋葬されました。

ただし、その後イスラム教の支配下となった際に墓もつぶされてしまったので、正確な墓の位置ではないそうです。エンリコ・ダンドロの墓については『インフェルノ』でも言及があったそうですよ。

エンリコ・ダンドロの墓

聖堂出口のモザイク画も忘れずに!

そして、聖堂の出口で振り返ったところにある見逃しやすいモザイク画も忘れずに!中央の聖母子に対して、右には「コンスタンティノープルの街」を捧げるコンスタンティヌス帝、左には「アヤソフィア大聖堂」を捧げるユスティニアス大帝が描かれています。

出口のモザイク画

まとめ★有料化しても必見!アヤソフィア

アヤソフィアの有料化は一見するとネガティブなニュースに思えますが、近年非公開だったかつてのキリスト教時代の姿も垣間見えるようになったことなどはプラスの要素にも思えます。政治状況や観光客の状況によって、今後もアヤソフィアの見学可能エリアも変わっていく可能性もあるので、是非一度は訪れてみることをお勧めします。

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